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コラム

夫婦喧嘩の拗れ方

 ささいなことからの口喧嘩→黙り込む妻→どうしていいか分からない夫

 

 このありがちな一連の流れを分析してみました。ケンカのきっかけは、家事や育児などのささいなことです。一例として、料理を挙げました。

 

<よくある夫婦の拗れ方>

①妻が気を使って作った料理を夫が雑に扱って、妻が怒った。夫は、そんなつもりじゃなかったと言い訳をした。

②妻が不機嫌になっても、夫はわざとじゃなかったからと謝らなかった。

③このままではいけないと思った妻は、夫に話し合いを持ちかけたが、夫は話し合いをしなかった。

④ある程度時間が経ったので、妻の機嫌が直ったかなと思った夫は、妻に話しかけたが無視された。

⑤夫はその場を収めるために謝ったが、妻は「何について謝ってるの?」「謝って欲しいのはそこじゃない」と言い、夫は何が悪かったのか妻に聞いたが、妻は「そんなの自分で考えてよ」と説明しなかった。

⑥妻は子供たちとは機嫌良く話をしているのに、夫とは無表情に事務的な必要最低限な会話しかしない。

 

<ケンカにならないための対処法と解説>

①~②のおススメ対処法

 妻:イラっとしても、夫を責めるような言い方にならないよう心掛ける。

 夫:わざとじゃなくても、妻の努力を無駄にするような結果になってしまったことについては、素直に「あ、ごめん!」とすぐ謝る。

 妻:夫が謝ったら、ぶつぶつ言いたい気持ちがあっても、いつまでも引きずらない。

 

 これが日常的に出来れば、夫婦喧嘩にまで発展しません。

 

③~④の解説

 いろいろ言いたいことがある妻が、夫からの謝罪があれば仲直りしてもいいと思って、夫に話し合いをしようともちかけても、夫が話し合いから逃げて、向き合わないことがよくあります。

 なぜ夫が話し合いに応じないのかというと、「話の流れからすると、妻から責められるのが分かっているから聞きたくない、イヤだ」「謝りたくない」「もう起こってしまったことだから、今更話し合ってもどうしようもない」と、面倒に思う自分の気持ちを最優先にして、その後のことを考えずに逃げてしまうようです。

 また、自分だったら、そんなささいなことをいつまでも引きずって怒らないから、妻もちょっと時間が経てば機嫌が直るはずという楽観的な思い込みもあります。

 妻としては、謝罪もなく放置されている状態で、夫から「まだ怒っているの?」と言われたところで、「貴方は私の機嫌が直るようなことをしましたか?」です。

 

⑤の対処法

 夫は、自分だったら気にしないようなことがそもそもの発端なので、自分の言動のどこが妻を傷つけて不機嫌にしたのか、本気で分かりません。妻は、事細かく説明してあげなければ夫に理解してもらえない、ということを分かってください。

 夫婦関係を良好に保つには、相互努力が不可欠です。面倒でも、ここは頑張って自分の気持ちを説明してみましょう。

 

⑥の解説

 夫が妻からの話し合いの申し出から逃げ、妻が自分の気持ちを説明することを放棄したら、お互い意地になっていくため、関係の修復はどんどん難しくなります。

 傷つけられた被害者の気分でいる妻は、遠慮なく夫に冷たい態度を取るようになり、夫は妻から大事にされないことで家庭での居場所をなくし、家に帰るのが遅くなった結果、浮気を疑われるようになったり家を出たりと家庭崩壊の可能性が高くなってしまいます。

 関係が悪いとケンカもより頻繁に起こりやすくなり、しまいにはどちらかが離婚を言い出し、このままではまずい、カウンセラーに関係修復の相談をしてみよう、とご相談いただくケースが多いです。

 

 ささいなことでも拗れてしまうと大事に発展してしまいますし、ちょっとしたことでも積み重ねが問題になってくることもあります。

 妻の不機嫌にどう対処したらいいのか分からない、話し合いをしようとしても夫は話を聞いてくれない、といったお悩みは、決定的な別れを選択される前に、早めの相談をご検討ください。